Vivliostyle CLI がv3にメジャーバージョンアップ

今年初めてのエントリ「新年のご挨拶とVivliostyleのアップデートについて」の中で、Vivliostyle CLI v3を準備中であることを書きましたが、2月7日、正式にv3.0.0をリリースしたことをお知らせします!

メジャーバージョンアップだけあって、v3には多くの変更が含まれています。そのうち主要な新機能だけでも挙げてみましょう。

  • 設定ファイルvivliostyle.config.jsを使って出版物のカスタマイズが可能になりました
  • Vivliostyle Themesをスタイルに指定できるようになりました
  • 以下の形式を読み込めるようになりました
    • “VFM”……書籍用に拡張したMarkdown
    • “EPUB”……電子書籍のデファクト形式
  • 以下の形式で書き出せるようになりました

上記のうち、設定ファイルやVivliostyle Themes、VFMを使ったビルド作業について、コントリビュータの @spring_raining さんが短い動画を作ってくれました。本エントリ冒頭に掲げた動画です。それを詳しいタイムシートにおこしてみました。

  1. 作業概要の提示 (〜0.01)
  2. ターミナルで設定ファイルを生成 (〜0.02)
  3. 設定ファイル vivliostyle.config.jsの読み込み (〜0.12)
  4. 設定ファイルを上書きしてカスタマイズ (〜0.21)
  5. ターミナルでスタイルファイル (Bunko Theme) の読み込み(〜0.27)
  6. ターミナルでMarkdownファイルを読み込み、ビルドしてPDFを出力(〜0.47)
  7. Chromiumにより組版結果をプレビュー(〜1.05)
  8. ChromiumからPDFを出力(〜1.15)

以上述べたような v3へのバージョンアップによって、Vivliostyle CLI の実用性は格段に向上しました。このCLIは今年公開を目指す Vivliostyle Pub の心臓部とも言える重要コンポーネントです。Vivliostyleの次なるステップに、どうかご注目ください!

追記(2021/02/16)

ドキュメント>ユーザガイド「Vivliostyle CLI」を追加しました。これはインストールから始まり、目的ごとにその機能を詳しく説明した公式ガイドです。ぜひご一読ください!